看護師への道
私は、ほんの10数年前(汗)まで看護学生でありました。
私の学生時代の思い出といえば、楽しいこともありましたが、
肉体的にも「きつい」精神的にも「苦しい」規則やなんかも「厳しい」・・・で、そりゃあもう3Kどころか・・・。
そして、今現在、訪問看護論実習にて看護師の卵の皆様と楽しく関わる中、自分のあの頃の辛さを思い出すわけであります。
実際、看護学生に脱落者が増えているこの現状を少しでも改善すべく、ここで皆で励ましあってなんとか国家試験合格!!までこじつけて欲しいなと思う次第です。
*なぜ、junjunは、看護師になったのか?
動機は不純です。
高校2年の時までは、これっぽっちも思っていませんでした・・・。
いよいよ、進路を決めなければいけない時期、私は獣医になりたかったのですが、獣医になるにはちと難しく、ならば、獣医の助手に・・・と。しかし、そんなものは、無免許でアルバイトでもできるらしく、親は反対した。
看護師である母が、「それなら、人間の医者の助手(=看護師)になれば・・・?」と言った。
単純な私は、「なるほど!」と思った。
しかし、母はまさか本気にするとは思わなかったようだ。
やる気満々の私に「あんたには絶対無理だから、やめなさい。」と、猛烈に反対した。
しかし、反対されればされるほど、燃え上がる。そして、ちゃっかり看護学校へ。そこから地獄が始まった。
*看護学校時代、どうだったか?
スタートはよかった。
一人っ子の私は、二人部屋の寮生活も楽しみだった。
しかし、部屋に誰かがいることに慣れていない私は、段々、プレッシャーを感じるようになってきた。
学校に行っても、寮に帰っても、仲間と一緒で、もちろん楽しい時はいいけれど、試験勉強や、実習の話になると寝ても覚めても、心の中で「ああ、私だけ、遅れをとってるんじゃないかな。」とかいつも、人の目を気にしている自分がいた。
今思えば、もっと肩の力を落としてやればよかったのになと思う。肩の力を落とした方がむしろいい方向に向く事の方が多いと思う・・・。
看護学校の成績表は、クラスでの順位が付く。成績表の順位が落ちるたびにうなされそうなくらい自己嫌悪に陥った。
でもね、看護学生の最終ゴールは、クラスで上位になることじゃなくて、国家試験に通ることだったんだよね。
別に、クラスで一番ドンけつでも、国家試験に通れば、いいんだよ。
あとは、就職先でしっかりしごいてもらえるしね。
あの頃の自分は、やたらプライドを高く掲げて、自分が誰よりも前にいなくてはいけないような気がしていたのかなあ。すごいストレスで、頑固な便秘は当たり前、過食症になって、大量にお菓子を買ってきては、隠れて食べて、隠れてトイレで吐いていた。こんな毎日だったよ。
多分、友達も心で笑っていたんじゃないかな。「junjun、そんなにあせらなくってもいいんだよ」って。
もっと、のびのび過ごしていれば、もっともっと、友達も出来ていたかもしれないな。
みんなも、ちょっと躓(つまづ)いた時には、あんまり自分を責めないで、一歩下がって自分を見つめてみよう。
「あせらなくても、大丈夫。なるようになるさ。」っていういい加減な気持ちも結構、自分を救ってくれるものさ。
*やめたいと思ったか?
とにかく、学生時代の後半は「やめたい」と何度思ったことか・・・。
反対した母の言葉が、毎日ぐるぐると頭の中を駆け巡っていたよ。
はじめは、強がって、母の前では、弱みを出さなかったけど、つい、寮から家に電話して、涙がこぼれてからは、もう、弱み出しっぱなし。何度も泣いて電話したもんだ。
でも、暖かく励ましてくれるかと思ったら大間違い。
「あんた、今泣いてどうするの。就職したらこんなもんじゃないのよ。」
って、とどめをさされました・・・。
でも、逆に目が覚めたのかなあ・・・。
変に慰められても、糠に釘だっただろうし。
ただ、泣いて話すことができる人がいることは、大切だったかもしれない。
*なぜ、それでも、やめなかったのか?
母ちゃんが怒るから・・・・というのは、冗談で、ただひたすら私を支えたのは、何も知らないで偉そうに親の反対 押し切って意地でも看護学校に入ろうと頑張った自分と無念にも、看護学校に入れなかった友人を思い出すとやめるなんて出来なかった。
実際、クラスメイト35名中4名は「やはり求めていたことが違った。」「自分に合ってなかった。」などという理由で辞めて行った。辞めるのだって、すごい勇気。すごいストレスだったと思う。別に、辞めていった友人を責める気は全くない。が、もしも、今辞めようと思っている子がいて、少しでも心に余裕があれば、考えてみて欲しい。看護学校に入りたくても入れなかった仲間がいること。そして、免許持ってても、損はないぞ。と。時間も大事ですが、無駄にはならないと思います~。
よく、「私、別に看護師になりたかったんじゃないのよね。資格が欲しかっただけ~。」と言って辞めて行く子もいれば、在学はしてるけど適当に実習して、上手くすり抜けていく子もいます。
資格があって、損はしないので続けてみましょう。でも、続けるならば、しっかりやりましょう!!
大事なのは、看護師の道を選んだ動機ではなく、どんな看護師になるか!です。
看護師になりたくてもなれなかった奴らをがっかりさせる看護師にはならないようにしたいものです。
私だって、つい、仕事に疲れて、怠け虫が顔を出しそうになると、心の中で自分にそう言い聞かせています。
*辞めたくなった時、投げ出したくなった時、どうすればいい?
私からの一番のアドバイスは、看護とは全く関係ない道をそれなりに一生懸命歩んでいる友人と会う機会を作ること。基本的には、看護学校時代の同級生は、大学生だったり、専門学生だったり、就職していたり・・・。
そんな仲間と会って、語り明かすと、決して大変なのは、看護の道だけじゃないことを感じたり、それなりに自分だって頑張っているんだなって、自分を客観的に見ることが出来たり・・・。看護師を目指していると、結構友人から「偉いねぇ。」なんて、社交辞令にせよ、おだてられて、木に登ったり・・・(豚?)もちろん、こっちだって相手をおだてたり・・・。(お互いにプラスのストロークを投げ合うわけです!)高校時代なんかは、同じ目標に向かって頑張っていた仲間と、それぞれ違う道を歩き始めながら、会えば、やはり、何か感じるものは同じだったりすると、すごく、心救われます。
これは、私が初めて就職した病院での看護部長からのお言葉で、「とにかく、看護婦以外の友人を作ること!」って言われて、「何でこんな事言うのかな。バイタリティ溢れる看護婦になれっていうことかな。」って思ったんだけど、今思えば、こんな利点があるわけだ。大変なのは看護師だけじゃないんだぞ。他の仕事だって、みんな、悪戦苦闘しながら成長していくわけです。楽な仕事はひとつもないってことね!それを知ったら、今ここで投げ出したら、何の仕事についても続かないぞって怖くなりません!?そう、やるしかないのです(^^)/~